浮気性の公爵に「外見も内面も最悪」と離縁されましたが、隣国の王太子は見染めてくれたようです~自由気まま少々スリリングな生活を満喫中です~
「な、なんだ?」
「だれだ?」

 台所のテーブルで二人の男たちがカードゲームをしている。

 わたしたちが乱入したものだから、二人とも弾かれたように立ち上がった。

 さすがは悪党の手下ね。
 二人とも、立ち上がったときにはナイフを握っている。

「クミ、下がってくれ」

 その瞬間、アレックスがわたしの横をすり抜けた。

「カルラ、うしろに」

 そして、アニバルも。

「ぎゃっ」
「ぐわっ」

 ナイフを持つ男たちは、あっという間に台所の床の上に沈んだ。

 アレックスとアニバルは、小説でヒロインの前でカッコつけたがるキャラ同様男たちにそれぞれ殴ったか何かしたんでしょう。

 こういうあるあるも、あるあるすぎてまったく心に響かない。

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