浮気性の公爵に「外見も内面も最悪」と離縁されましたが、隣国の王太子は見染めてくれたようです~自由気まま少々スリリングな生活を満喫中です~
アレックス、クミに告白す
「国王陛下と王妃殿下は、きみのファンでもある。きみのペンネームベルナルド・ゴメスの「黒バラの葬送」の大ファンなんだ。王妃殿下は、有名な画家でね。黒バラことエルバ・マルドネスのイラストを何枚も描いている。きみもまた、筆が遅い。きみも王宮の客室に閉じ込めて書かせたいらしい。おれは、きみも連れて行かなければならなかった」
「なんてこと。わたしまで?わたしまで閉じこめられて強制的に書かされるの?」
「お嬢様、お嬢様。また「そこ」、なんですか?」
「当然でしょう、カルラ?でも、黒バラのイラストって素敵よね。それは、すっごく見てみたいわ」
「クミッ!きいてくれ」
そのとき、アレックスがわたしの両肩をがっしりつかんできた。
「なんてこと。わたしまで?わたしまで閉じこめられて強制的に書かされるの?」
「お嬢様、お嬢様。また「そこ」、なんですか?」
「当然でしょう、カルラ?でも、黒バラのイラストって素敵よね。それは、すっごく見てみたいわ」
「クミッ!きいてくれ」
そのとき、アレックスがわたしの両肩をがっしりつかんできた。