浮気性の公爵に「外見も内面も最悪」と離縁されましたが、隣国の王太子は見染めてくれたようです~自由気まま少々スリリングな生活を満喫中です~
こんな貴族、この辺りにいたかしら?
この領地は、ラサロ侯爵家のものである。代々軍部で活躍している家系で、現当主は元将軍。その息子たちは、いずれも帝都で軍の要職に就いている。息子たちは、たしか三十代だったと記憶している。
ラサロ侯爵の親戚か知り合いかしら?
「お嬢様っ」
そんなことをかんがえていると、彼越しにカルラが見えた。
「レシピ本、ああ、それそれ」
彼女は、わたしの手にあるレシピ本を見て言った。
「失礼」
彼女に気がついた小説まんま君は、すぐに脇にどいた。
「お気遣い、ありがとうございます。お言葉に甘えて、レシピ本譲っていただきますね。その本、彼女に渡していただけますか?」
「ええ、もちろん」
彼は、願い通りわたしが落とした本をカルラに手渡してくれた。
カルラは状況が飲みこめるわけもなく、驚きの表情で彼とわたしとを交互に見ている。
この領地は、ラサロ侯爵家のものである。代々軍部で活躍している家系で、現当主は元将軍。その息子たちは、いずれも帝都で軍の要職に就いている。息子たちは、たしか三十代だったと記憶している。
ラサロ侯爵の親戚か知り合いかしら?
「お嬢様っ」
そんなことをかんがえていると、彼越しにカルラが見えた。
「レシピ本、ああ、それそれ」
彼女は、わたしの手にあるレシピ本を見て言った。
「失礼」
彼女に気がついた小説まんま君は、すぐに脇にどいた。
「お気遣い、ありがとうございます。お言葉に甘えて、レシピ本譲っていただきますね。その本、彼女に渡していただけますか?」
「ええ、もちろん」
彼は、願い通りわたしが落とした本をカルラに手渡してくれた。
カルラは状況が飲みこめるわけもなく、驚きの表情で彼とわたしとを交互に見ている。