浮気性の公爵に「外見も内面も最悪」と離縁されましたが、隣国の王太子は見染めてくれたようです~自由気まま少々スリリングな生活を満喫中です~
「細かいところは気にするなよ」
「気にするわよ」
「でっ、呼んでもいいかい?」
「はあ?いきなりよね」
「たとえば、ディナーのときとか?」
「ちょっと、ほんと突然すぎよ」
「はい、決まり。よかったよ。じつは、夕方に来るよう場所も伝えているんだ」
「はああああああ?」

 ダメだわ。彼のマイペースぶりについて行けそうにない。

「それにしても、カルラ。きみの料理はいつも最高だな。しあわせだよ」
「そ、そんな。大したことはありません。お世辞でもうれしいです」

 なんだかビミョーすぎる。

 驚くほどマイペースなアニバルも、仕事のこととなると熱く厳しくなる。

 ランチ後、夕方まで打ち合わせを行った。

 打ち合わせ後、ディナーの準備を始める前にアニバルにもう間もなく訪れて来るであろう第二のゲストについて尋ねてみた。



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