浮気性の公爵に「外見も内面も最悪」と離縁されましたが、隣国の王太子は見染めてくれたようです~自由気まま少々スリリングな生活を満喫中です~
「こいつは、ロボ・ドラドだよ。すまない。ずいぶんとシャイでね。ぼく以外の人間には懐かない……」
「モフモフちゃん。ロボ・ドラドっていうのね。クールな名前だわ。はじめまして。握手してくれる?」

 興奮のあまり、って、わたしが興奮しているってことだけど、とにかく、アレックスが何か言っているけど耳に入ってこない。

 彼の掌の上のモフモフに指先をそっと近づけていた。

「クーン」

 すると、ロボ・ドラドがわたしの指先にモフモフした小さな体をこすりつけてきた。

「ああ、たまらないわ」

 やっぱりモフモフだわ。最高の癒しよ。

 正直、美貌のアレックスより魅力的かも。

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