浮気性の公爵に「外見も内面も最悪」と離縁されましたが、隣国の王太子は見染めてくれたようです~自由気まま少々スリリングな生活を満喫中です~
「何を食べるのかしら?やはり、肉?だったら、お昼の残りがあるけれど」

 夜は魚介をメインにした。

 アラニス帝国は内陸部にあるけれど、海はそう遠くはない。この街は街道の分岐点でもあるので、流通も盛んである。
 魚介類の入手も手軽に出来る。それに、そう多くはないけれど、湖で魚も獲れたり釣ったりすることも出来る。

「肉以外でも食べるよ。だけど、どちらかと言えば肉食かな?」
「いらっしゃい。お肉をあげるわ」
「ミク、悪いよ」
「いいのよ、アレックス。彼もお客様だから」

 胸元に抱え、台所へ行った。

 ランチに出した煮込んだ肉を小さめに切り分けて浅めの皿に移し、床に置いた。



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