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――小型艇救助から十二日後。


少しずつミチルへの接触を繰り返し、今ではクルーの中で僕が一番親しく話す存在となった。


ミチルはUY3コロニーで宇宙建設工学の研究にたずさわっており、コロニー間の移動中に今回の遭難に見舞われたそうだ。


ミチルと話すのは楽しかった。話題が尽きることはなく、次から次へと止めどなく言葉が溢れ出てくる。

二人はこれ以上ないというほど相性がよく、物事の考え方や人生観まで、何もかもフィットしているように感じられた。

ミチルがそばにいるだけで胸が躍る。

僕が何かを言ってミチルが笑ってくれたら、最高に幸せな気分になれた。


間違いなく、僕はミチルに恋をしていた。
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