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これから、この日最後の仕事である船外メンテナンスに取りかかるところだった。

エンジニアロボットではチェックしきれない艦艇外壁の細部を点検する作業だ。

この仕事が終わったら、ミチルに僕の想いを告げると固く決心していた。


専用の船外活動ユニットを着用し、デッキから宇宙空間に出る。

班ごとに分かれて、それぞれの持ち場へと向かった。

僕の担当は船体右側後部、第三艦橋から百八十インチの間隔でならぶ船窓のジョイント部分をチェックすることだった。


ミチルのことで頭が一杯になり、作業に集中できなかった。

ミチルへの告白を頭の中でシミュレートする。

今までに何度も繰り返してきたことだ。


その時、作業のために張りついていた船窓から、ミチルの姿が目に入った。

後ろ姿だが、ひと目でミチルだとわかった。あの寝癖は間違いなくミチルだ。

機材庫のならぶ通路で一人立ち尽くしている。


こんなところで何をしているんだろう――?


僕は作業の手を止めて、船内の様子を眺めた。
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