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僕の苛立ちはつのる一方だ。

追加したビールがたちまち空になる。


あの野郎……さっさと振られて帰りやがれ。


ヒルカワは女のスツールに手を置き、必要以上に顔を寄せて話しかけていた。

女はすでにリラックスしきっている様子だ。


「マスター! ハイネケン!」

まだまだ酒が足りない。


僕のほうが先に目をつけたんだぞ――。

あの野郎さえ現れなかったら、今頃は二人で店を出ていたかもしれない……。


目の前にならんだ空き瓶で、奴の頭を叩き割ってやりたくなった。
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