僕の姫様、必ず守るよ
第零幕
無
瞼を閉じると波の音がよく聞こえる。
なんて心地が良いのだろう。
心地よさを感じながら、
冷たい海水に足をつけた。
前へ前へと進んでいく。
こんな私でも、海は受け入れてくれる。
まるでこっちにおいでと、手を広げているか
のように。
あぁ、やっと楽になれる。
十八歳の少女は、ためらいなく
体を沈めていった。
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