僕の姫様、必ず守るよ


ー葵優李サイドー


桜花の元気が相変わらずない。


たまに、カットフルーツとか食べやすそう
なものをあげてはいるけど、それも
食べているのかわからない。


炎舞のメンバーとも馴染めてないみたい。


桜花を手放すしかないのだろうか。


本当は手放したくない。


愛しい愛しい僕の姫様。


君には僕の隣で笑っていてほしかった。


でも、君の隣は僕じゃないみたいだね。


君が隣にいて思ったのは、大好きな人には
笑っていてほしい。


幸せになってほしい。


その2つの願いがずっと
頭から離れなかった。



僕のせいであんなにやつれさせてしまった。



もう遅いかもしれないけど
最後に大好きな姫のために動きたい。


それはきっと姫をあるべき場所へ戻す
ことだと思う。


僕は桜龍に桜花を戻すことを決めた。



少しでも愛しい姫が幸せに過ごせますように。




そんな願いを胸に抱きながら、桜龍の総長に
連絡することを決めた。

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