僕の姫様、必ず守るよ
「君にはたくさん迷惑をかけたね。
本当にすまないことをしたと思ってる。
僕にできることなら何でもするから
言ってほしい。
明日はとりあえず、迎えに行くね。
明日桜龍に説明することとか色々話そう」
葵は真剣な眼差しで言った。
葵にはそう言われたけど、私に戻る場所
なんてあるのだろうか。
いくら誤解を解いてくれても、私が桜龍に
戻れる保証はない。
疲れで思考がショートしていた私は、
あぁ、私は桜龍にも炎舞にも捨てられたんだ
そう感じた。
それから、家まで送り届けてもらったけど
私はここで何をしたらいいのか。
守るものを失い、私に残ったのはこの
小さい箱という家だけ。
布団に入り、眠れないまま朝の4時を
迎えた時ふと
あぁ、死んでしまえばいいんだ。
そうしたら、この感情から解放される。
そう思いついた私は、電車を乗り継いで
そこからはタクシーで海岸まで向かった。