僕の姫様、必ず守るよ
「やっと素直になったのかよ。
おせぇんだよ、総長。
実は俺も、桜花がチームから抜けてから
虚無感っていうか物足りなさを感じて
いたんだ。
桜花にひどい言葉言ったけど、もし
桜花が許してくれるなら、俺もチームに
戻ってきてほしい。」
「私も、大和の意見に賛成です。
桜花さんが大事ってことに気付くのが
遅すぎるんですよ。
僕も桜花さんが、裏切り者だろうと
何でもいいです。
ただ、彼女にチームに戻ってきてほしい。
今更、都合が良すぎる話かもしれませんが」
伊織が珍しく、ちょっと早口になりながら
喋った。
「僕も桜花ちゃんには戻ってきてほしい。
もし、戻ってきてくれたらみんなで
ちゃんと謝って戻ってきてもらえないか
考え直してもらおう」
「凪...それにみんなもありがとう」
「別に総長のためじゃない。
前から言ってただろ、俺桜花のこと
結構気に入ってるからよ」
「流生。それでもありがとう。
でも、流生にも桜花ちゃんは渡さないよ。
絶対に。」
「桜花がもし、お前を選ばないで俺を
選んだらどうする?」
「そうだな、その時は桜花ちゃんを
閉じ込めちゃうかも。」
「普通にそれ犯罪だから」
「冗談だよ。
でも、振り向いてもらうために色々
動くつもりだよ」
「お前の動くほど、怖ぇことねぇよ。
冗談だよ、冗談。
お前と桜花の間にはもう、入れなさそうな
雰囲気が出てたからな。
潔く、諦めるさ。
でも、次桜花を泣かせてみろ。
次は絶対に俺が桜花をもらう」
「桜花ちゃんはものじゃないよ」
「わかってるよ。物の例えだよ。
それだけ本気ってこと。」
「それじゃあ、みんな姫を奪還しに
炎舞に攻撃を仕掛ける。
そのための作戦会議を今日の夜やろうと
思う。
どうかな?」
「「「 賛成 」」」
「じゃあ、そういうことで!」
声を上げたのはいいが、
先からこのモヤモヤは何なんだ。
ずっと消えない。