僕の姫様、必ず守るよ


電話を切った直後凪が、


「雅!
 
 正直バイクで飛ばして間に合うか
 わからない。

 でも、絶対桜花ちゃんを助けて」


そう言ってヘルメットを僕に投げた。


「ありがとう、凪。

 今度は必ず助けてみせる。

 みんなもありがとう。

 行ってくるね」


僕はヘルメットをつけて、バイクにのり
海岸まで向かった。



どうか間に合いますように。


どうか、どうか、どうか。


願いを込めながら走った。

< 162 / 280 >

この作品をシェア

pagetop