僕の姫様、必ず守るよ


雅の家に着くと、そこは高級住宅地に
建っているマンションだった。


「雅の家ここ?」



「そうだよ。ここの最上階だよ」



「最上階‼︎雅ほんとに何者⁉︎」



「う~ん、ここは自分の株で利益を得た
 お金で買ったんだ。

 落ち着いた雰囲気の場所を探していたら
 ここに辿り着いたんだ。」



「そうなんだ。
 
 雅なんでもできるんだね」


「企業の御曹司だからね。

 これぐらいできないといけないって
 昔から言われてるんだ」


「なんか大変そうだね」


「そうだね。
 
 大変なこともあるけど、楽しいことも
 あるよ」


「たとえば?」


「今、父さんの会社の経営に携わらせて
 もらっているんだ。

 その中で、いろんなことを吸収できることが
 とても楽しいよ」



「やっぱり雅はすごいね」



「そういう、桜花ちゃんはテストでずっと
 上位じゃない?

 何かやりたいこととかあるの?

 目標みたいな」



「両親は医者と弁護士だから、どちらかに
 進めたかったみたいだけど、私はweb
デザイナーになりたいんだ。

 街にある広告とか、興味があってよく
 見ちゃうんだよね」



「それは、素敵な目標だね。

 桜花ちゃんなら、きっとなれるよ」



「でも、許してくれるかわからないし...」



私が不安そうな顔をすると



「大丈夫だよ。

 なんとなくだけど、今回の一件で色々な
 ことが良い方向にいく気がするんだ。

 もしダメって言われたら、僕も一緒に
 お願いしにいくね」



「雅は優しいね」



「僕は桜花ちゃん以上に
 優しい人を知らないよ」



微笑みながら私の手を握った。


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