僕の姫様、必ず守るよ

車が後ろからきて、避けようとした時急に
私の横で止まった。

中から、チンピラみたいな男の人が4人ぐらい
出てきて私を車に押し込んだ。



「あんた達、だれよ!!」



必死に抵抗したが、抵抗も虚しくスタンガン
らしきもので気絶させられてしまった。

 

目が覚めたら、廃墟のような場所にいた。




「おめざめかい、おじょうちゃん」



横を向くと、チンピラの一人がいた。

見た目からしても、
いかにも普通の人じゃない感じ。




「私をどうする気!
 身代金目当てなの!!」




「誘拐されたのに、威勢のいい女の子だこと。
 俺は嫌いじゃないぜ、威勢がいい女。」



「私の質問に答えなさいよ!」



「答えとしては、この男知ってるだろう。
 おーい、顔見せてやれよ」



そこには、雅とギクシャクしたあの一件
の犯人である彼がそこにいた。




「君は知らないだろうけど、僕はあのあと
 クラスでの居場所を無くしたんだ!

 いじめにもあって、屈辱的な思いを
 した!

 君のせいで、こんな思いをしたん
 だから、君に責任をとってもらうよ。

 本当は、雅って君が呼んでいた彼を誘拐
 するつもりだったけど、どうせなら
 彼女がいじめられている姿を彼に見せて
 やろうと思って」



雅は彼氏じゃないしなんて思えるぐらいに
私は冷静だった。

それに逆恨みもいいところじゃない。

ここで、焦ったら負けだと言う気持ちが
必死に私を冷静にさせた。




「言ってること、支離滅裂すぎ。

 そもそも、南さんのストーカーしてたのは
 事実なんでしょ? 

 それを、私のせいにしないでくれる。」




すると彼は気持ち悪い笑みを浮かべながら、




「いつまで、その威勢が保てるかな。

 僕はこれでも、ある財閥の御曹司なんだ。

 こいつらを雇って、君に好きなことして
 いいよと言ってある。

 助けを求めるなら今のうちだよ。

 ほら、助けを呼んでごらんよ~」
< 25 / 280 >

この作品をシェア

pagetop