僕の姫様、必ず守るよ


「私の他にサボってる人がいるなんて、
 知らなかった」



「そりゃ、一人や二人いるだろうよ。

 うち私立だから特にな。

 ただ、こんなところで屋上の姫にあうなんて
 思っても見なかったよ」




「桜龍とみんなのことはわかった。

 助けてくれたのもありがとう。

 でも、これ以上の助けはいらないから」




私は自由に動けるようになった体をおこし
みんなに言った。




「お前助けてもらってその言い方はないん
 じゃないの」



大和が今にも喧嘩しそうな勢いで話しかけてくる。

それを、静止する様に伊織が




「理由を聞かせてもらっても?」




「今回は、手間取って反撃できなかったけど、
 これでも私は喧嘩負けなし不良少女なの。

(高校になってから、喧嘩してないけど)

 だから、貴方達の助けはもういらない。」




大和が今度こそ、殴りかかってくるんじゃないかってぐらい頭に血が昇ってる。

すると、今度は雅が




「申し訳ないけど、それはできないよ。

 桜花ちゃんのことを、姫って宣言しちゃった
 から今後いろんな族に狙われると思う。

 桜花ちゃんが強いのはわかったけど、
 さすがに一人じゃ反撃出来ないよ」




「その姫ってなに?

 別に私一人でもどうにかできるし!」




「姫っていうのは、
 簡単に言うと絶対にチームの中で
 守らなきゃいけない存在ってとこかな。」




「私はその姫になった覚えはないし、
 今後雅達と関わりたくないし」




「雅!そいつを姫にって俺は反対だよ!
 こんなやつ姫にしないで、その辺の族にでも
 襲われちゃえばいいんだ!」



「大和、言い過ぎだよ」



凪がとめに入った。

 


「今すぐに決めろって言うのが難しい話だよね
 ゆっくりで、いいから考えてみて」


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