僕の姫様、必ず守るよ
ー桜龍サイドー
桜花を送り届けた後、雅も桜龍の溜まり場の
倉庫にいた。
「雅、本当にあいつを姫にするつもり?」
大和は不服そうに、雅に問いかけた。
「桜花ちゃんとみんながよければ、僕は桜龍
の姫に桜花ちゃんを推薦したい。
伊織はどう思う?」
「私は雅に従いますよ。
それにあの子、雅が縄を解くときも
震えてるのが見えましたから、
本当はすごく怖かったのではないで
しょうか?
にもかかわらず、私達を突き放したのは
何か理由があるかもしれませんね」
「僕も震えてるのみたよ。
女の子にとっては、怖い経験だよね。
彼女は僕たちが思っているより
普通の可愛らしい女の子かもしれないね」
と凪。
「喧嘩負けなし不良少女って言ってたけど
最近は喧嘩してないんじゃないか?
少なくとも、俺たちがこの辺を統治して
からはないと思う。
そんな情報が有れば、凪がつかんでる
だろうしな」
と流生。
「桜花ちゃんの気持ちを曲げてまで、
桜龍の姫になってほしいとは思って
ないけど、みんなが言う通り桜花ちゃん
は、何か事情を抱えていると思うんだ。
だから、僕達にああやって言ったのかも
しれないし。
それに、桜龍の姫って宣言したからには
桜花ちゃんは他の族に狙われ始めると思う。
また、あんな怖い思いをさせたくない。
明日、もう一度桜花ちゃんに姫になって
くれないか聞いてみようと思う。
どれだけ危ないのかも説明して。
それで、答えがNOだったらその時は
みんなにも協力してほしい。」
「総長の言うことなら、仕方ないですね。
もし桜花さんの答えがNOなら、桜花さんに
見つからないように交代で桜花さんの護衛に
つきましょうか。
YESで、姫になることになっても護衛は
必要でしょうから、その時はまた護衛の
編成を考えましょう」
「伊織はいつも心強いね。
ありがとう。
他のみんなはどう思う?」
「雅がそこまでいうならしかないな~
俺も協力するよ」
「ありがとう大和」
「俺と凪もみんなと同じ意見だ。
雅の愛しの子を守るとしますかね!」
と流生が雅を揶揄いながら言った。
「それじゃ、みんなよろしく頼むね!」
「「「 はい、総長 」」」