僕の姫様、必ず守るよ


昼休みが10分経過した頃、




「ガチャ」




扉の開く音がした。


扉の方向をみると、そこには雅がいた。


昨日ぶりなのに、すごい久しぶりに会った
気がする。


今日の雅は、黒髪で目を前髪で隠していた。
これが学校スタイルなのだろう。




「桜花ちゃんがここにいるなんて思っても
 見なかったよ。

 放課後、教室まで迎えに行こうとしてた
 のに。」




雅はいつも通りの、ニコニコ顔で言った。


髪長すぎて、表情がしっかり読み取れない。


でも、笑みを浮かべているのはかろうじて
わかった。


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