更生係の憂鬱生活
3【スタートライン】
更生プロジェクト始動の日。
私は、剛の言った通りに人が来なさそうな
校庭の隅を歩いていた。
はぁ、憂鬱を過ぎて最早辛い。
いや本気で来てしまったよ…、今すぐに帰りたいんだけど。
“BLAZE”になんて、関わりたくないのに…。
世の中には、理不尽しかない。
進みたくねぇ…と心底思いながらも、目当てのところまで足を止めない。
『………?』
本当に、こんなところに落とし穴なんて
あるのかな…。
キョロキョロと辺りを見渡すが、綺麗な地面しかなく。
なーんだ、噂なだけか。
と、安心した瞬間、足場が崩れた。
スローモーションで身体が動く。
フラグ回収お疲れ様です、という文字が脳内を流れた。
グシャ…ッ、ベチン!
地面に飲み込まれたかと思えば、すぐに落下し顔面を打つ。
そこまで高さがなかったから、まだ耐えられたものを。