更生係の憂鬱生活
1【更生係】
『…え?なんて?』
風紀委員会の会議中のことだった。
“暴走族”とかいうワードが耳に入ったのは。
「だから、校内に暴走族がいるんです」
ボウソウゾク?
今の時代に、聞き慣れないものだ。
当たり前のごとく、述べる副委員長
長門剛-ナガト タケル-に私は暫しフリーズした。
…冗談でしょ?
『いやいやいや。
それ、族なの?
不良グループじゃなくて?』
ウチの学校にそんな野蛮な集団はいない
でしょ。
悪くても、虐めとかリンチくらいで。
再確認しても、返事は変わらず。
「“BLAZE”という族で、リーダー格は
4人。
仲間は、推定五十人ほどです」
『はぁああ!?』