更生係の憂鬱生活
まさか、清のバックの力か?
金持ちの家の息子である奴なら、大いに有り得る…。
私の左右には双子が座っており、斜め前に京平。
3人はギャンギャンと言い合いをしていた。
主に煩いのは奏と京平だけど。
挟まれる私の身にもなってほしいところ。
熟睡して起きる気配のない清が羨ましかった。
早くこの時間が終わってくれと願う他ない。
私は空気…と唱え続けたが、努力も虚しく絡まれた。
「「澪(ちゃん)はトランプ(ウノ)したいよね?」」
両隣りから、同じタイミングで質問。
シンクロ怖。
いや…一遍に言われましても。
『…私は、見とくだけでいいや』
片方を選べば、片方の機嫌が悪くなることが目に見えて分かっていたので無難な反応を示す。
双子に根をもたれると面倒そうだ。