更生係の憂鬱生活
『学校の目的は勉強でしょうが!』
腰に手を当てて、お説教。
皆は、私の話を“全く理解できない”と言いたげな顔をして聞いていた。
いや、理解しろ!
理解してくれなきゃ困るんですけど!
頭が痛くなってくる。
『そのままじゃ、お先真っ暗コースだぞ!』
私は、族相手に何を言ってるのだろうか。
暖簾に腕押しと分かっていても、尚、呆れて終われなかった。
ここで見放したら、コイツら及び学校が潰れかねない。
投げ出したい状況そのものだけど、私が更生係をする他に立て直しは不可能だとわかった。
ー…暴走族“BLAZE”。
真面目に生きてきた中で、初めて見た支離滅裂で荒唐無稽な光景。
正直、やりきれる気はしないが。
まぁ、心労で倒れない限りは、見ていてあげよう。
奴らにキレながら、そんなことを考えていた。