更生係の憂鬱生活
代那は、私を目に入れた瞬間、いつもの調子に戻った。
男の胸ぐらから手を離し、男は地面に転がる。
『止めに来たんだよ、バカ』
代那は無傷(手が赤いくらい)で、相手は大怪我。
なんちゅう光景だ。
放映禁止レベルだよね。
私は代那を一旦放置して、怪我+倒れている男に話しかける。
『貴方、大丈夫?』
「…は、はい」
『君、肩を貸してあげて。
そのまま保健室へ』
オロオロしていた男(助けを求めた方)に指示を出して、怪我人を保健室へ搬送。
これでもう、手出しはできないでしょ?
「…止めに来るとか正気じゃないよ。
殴られるとか思わなかったわけ?」
グーパーグーパーと殴ったせいか赤くなった手をほぐしている代那に苦笑する。