更生係の憂鬱生活
これが証拠です、と何処からか集めてきた
らしい資料をドサドサと机に積んでいく剛。
本当なの?!
資料を一つ一つ取って、目に通すものの、
恐ろしい事案しか書かれていない。
周りのメンバーは、“我関せず”と黙り。
喧嘩、女たらし、校則破り、権力行使に
よる隠蔽…。
まさに、学校閉鎖になりかねないくらいの
深刻さである。
顔に血の気がなく、真っ青どころか真っ白状態の私。
剛は、眼鏡をクイッと押し上げて、厳かに言う。
「これは、非常に由々しき事態です。
我々が立ち上がらねばならないでしょう」
風紀は正されるべきもの。
ご尤もなことを呟く剛に、私は
『そうなんだけど』と頷くが。