更生係の憂鬱生活
『無理ぃいい!』
イカれてるが前提っておかしいよ!
ますます近づきたくないわ!
嫌だぁ、と半泣き状態で逃げ出そうとする私に剛は追い打ちをかけてくる。
「この学校がどうなってもいいのですか?
貴方自身が、その運命を背負って
いるのですよ…?」
この際、学校の運命なんてどうだっていいわ!
って思うけど剛からの圧が怖くて言えない。
剛はどこぞの教祖か何かなの??
頼むから、洗脳は止めてくれ。
『…うぅ』
というか何故そんな重大任務を私に課すんだ。
器用で才色兼備な剛がやればいいじゃん…。
人選おかしいよ、と内心呟く。
暴走族になんて、誰が好き好んで近づくわけ?
剛の誘導尋問と大差ない説得に項垂れる。
「俺のプランに、従ってくれますね?」
それはもう、お願いではなく命令である。
『…はい』
私(風紀委員長)は呆気なく裏のドン、剛に負けた。