更生係の憂鬱生活
「あんな美人、学校にいたっけ?」
「えっ、やば!可愛い!」
「お前ちょっとナンパしてこいよ」
何故だろう。
廊下を歩いているだけなのに、周りからの目線が突き刺さって痛い。
やっぱりイメチェンなんて無駄なんじゃないのかな。
ザワついている空気に俯きかけるけど。
…駄目だ、前を向いてなきゃ。
周りからどう言われたって私は私だ。
俯くのは、もう止めたい。
“BLAZE”がいるアジトに着いた。
コツ、と足を止めて扉の前に立つ。
…また、戻ってこれた。
今度は“更生係”なんて名目じゃなくて、
皆と“仲間”に…“友人”になりに来ることができて、嬉しかった。
ー…BLAZEに出会って、その罠に掛かった結末がこれかぁ。
『…悪くはないな』
心から誰かに必要としてもらえるのは、とても幸福なことなのかもしれない。