更生係の憂鬱生活
14【その後の話】
BLAZEが落ち着いて、問題行動が無くなったかと思えば、また次だ。
「僕ら真面目に授業出てるよ!」
「褒めて」
思わず、何を今更と呆れてしまった。
学生の本分を思い出したのは良かったけども。
『当たり前のことだからな?』
褒めて褒めて、とせがむ双子に冷たく言いながらも、その頭を一撫でしてあげた。
退屈だ、つまらない、と散々言っていた授業に真面目に出始めたらしい。
そう、真面目に…。
「入れ替わっても、あんまりバレないから楽しいよね」
「双子って便利だよね!」
「騙し放題だからね!」
ー…心の底から思う。
『何してんの?』
君達が思う真面目の定義を教えてもらいたい。
思いっきり詐欺ってるじゃん!?
「得意と不得意をトレードしてんの」
「賢いでしょ?」
ふふん、と鼻を高くする代那と、えっへん、と得意げに笑う奏。
…アタマ ガ イタイナ。
『はぁあ…、バカ』
やっぱりただでは転ばない2人に、私は頭を抱えた。
あー、もう、双子の設定を都合良く利用し過ぎなんだよぉ…!