冷酷な獣人王子に身代わりで嫁いだら、番(つがい)として溺愛されました
「でしょう。私も末娘のように可愛がっていたものです」
ジェフリルド国王に対して、ガイエンザル国王が絶賛同意している。
「ふふふ、こういう嘘は真実を交えるから効くんだよ」
獣人国王の王は、やっぱり食えないお人だ。
答えたジェフリルド国王を見て、そう思ったのはミリアだけではないだろう。兄の横でアンドレアも大変渋い顔だし、コンスタンシアも苦笑いだ。
「でも全部が全部嘘ではない。まだ色々と誤解しているみたいだね?」
「え?」
「父上」
そばからアンドレアが呼んだ。エミリオも協力し、言う。
「それは本人に任せると約束したばかりでしょう。さ、姫君もどんどん怒ってくれていいんですよ、私が助力いたしましょう」
「ふふっ、ありがとうございます、エミリオ王太子殿下」
けれど――と答えて、コンスタンシアはまっすぐミリアを見つめた。
同じアイスブルーの瞳だけれど、こうして向かい合うとね容姿も雰囲気も年の離れた姉妹ほど違う。
「はじめはすごく怒ったけど、でもいいお話だと思ったのよ」
「姫様はどうしてそうお思いに?」
「だって、私がいなくなっちゃったら、ミリアを一人にしてしまうでしょう? 私は、それが心残りだったの」
ミリアはハッと胸が詰まった。
「……連れていっては、くれないのですか?」
ジェフリルド国王に対して、ガイエンザル国王が絶賛同意している。
「ふふふ、こういう嘘は真実を交えるから効くんだよ」
獣人国王の王は、やっぱり食えないお人だ。
答えたジェフリルド国王を見て、そう思ったのはミリアだけではないだろう。兄の横でアンドレアも大変渋い顔だし、コンスタンシアも苦笑いだ。
「でも全部が全部嘘ではない。まだ色々と誤解しているみたいだね?」
「え?」
「父上」
そばからアンドレアが呼んだ。エミリオも協力し、言う。
「それは本人に任せると約束したばかりでしょう。さ、姫君もどんどん怒ってくれていいんですよ、私が助力いたしましょう」
「ふふっ、ありがとうございます、エミリオ王太子殿下」
けれど――と答えて、コンスタンシアはまっすぐミリアを見つめた。
同じアイスブルーの瞳だけれど、こうして向かい合うとね容姿も雰囲気も年の離れた姉妹ほど違う。
「はじめはすごく怒ったけど、でもいいお話だと思ったのよ」
「姫様はどうしてそうお思いに?」
「だって、私がいなくなっちゃったら、ミリアを一人にしてしまうでしょう? 私は、それが心残りだったの」
ミリアはハッと胸が詰まった。
「……連れていっては、くれないのですか?」