【完結】秘密の子育てがバレたら、愛で包囲されました。〜その子の父親は、俺だろ?〜
この人は……。
「やっぱり、君だね」
この人は……もしかして……。
「ようやく見つけた」
あの時私を抱いてくれた……あの人?
「……どうして?」
どうして彼が、こんな所にいるの……?
「ずっと探してたんだ、君のこと」
どうして……?
もう二度と会うことはないと、そう思っていたのにーーー。
「探してた……? 私を……?」
「そうだ」
え、なんで……? なんで私なんかのこと探してるの……?
「どうして……。どうして?」
「君に会いに来たんだ」
「私に……会いに来た?」
会いに来たって……どういうこと?
「あそこで遊んでる女の子は……君の子供だよな?」
その彼は、果琳の方に視線を向けている。
「……そうですけど」
意味が分からない。どうして今更私に会いに来るの……?
「あの女の子の父親は、誰だ?」
果琳に向けられてた視線をは、再び私に向いている。
「そんなこと……あなたには関係ありません」
この人が、果琳の父親。……それは間違いない。
「関係ない訳がないだろう?」
「……どういう意味、ですか?」
そう問いかけると、彼は私を見つめながらこう言った。