【完結】秘密の子育てがバレたら、愛で包囲されました。〜その子の父親は、俺だろ?〜
✱ ✱ ✱


「果琳、ねんねしようね」

「ねうー」

 果琳をベッドに寝かせて寝かしつけると、果琳はすぐに眠りに落ちた。
 しばらくテレビを見ていると、自宅のインターホンが鳴った。

「はーい?」

 こんな時間に誰かしら……?

 玄関のドアを開けると、目の前に立っていたのは……。

「……え?」

 なんで……?

「こんばんは、由紀乃」
 
 なんで……片倉さんがここに?

 目の前に立っているのは、間違いなく片倉さんだ。

「……何しにいらしたんですか?」

「君に会いに来たんだ」

「ていうか……。どうしてここが分かったんたですか?」

 私は彼に家を教えてなんていない。なのになぜ、家を知ってるの……?

「近所の人に教えてもらった」

「は……?」

「上がらせてもらってもいいか?」

 そう言われたので、仕方なく家に上げることにした。



「……どうぞ」

 お茶を淹れて彼の前に置くと、彼は「ありがとう、由紀乃」と微笑む。

「どうして……あなたは私に会いに来たんですか?しかも家まで」

「果琳、寝てるのか?」

 私の話を無視して、彼は果琳の方を向いていた。

「そうです。だから起こさないでください」

「分かった」
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