【完結】秘密の子育てがバレたら、愛で包囲されました。〜その子の父親は、俺だろ?〜
彼の身体は再び私の方へと向いていく。
「寝てる顔も、可愛いんだな」
「……どうして?」
「え?」
私は彼に「どうして……私に子供がいることを知ってるの?」と問いかけると、彼は少し黙り込んでから「……君のことを調べたんだ」と口にする。
「調べた……?」
どういうこと……?
「調べたってなんですか? どういうこと?」
意味が分からない。どうやって調べたの……?
「君に会いたいから、君のことを調べたんだよ。 そしたら君に、子供がいることを知った」
「……なんで?」
なんで……会いたいなんて言うの? どうして……?
「俺は探偵をしているんだ」
「探偵……?」
彼は……探偵なの?
「え、探偵……?」
「そうだ、沖縄で探偵として働いてる」
「沖縄……?」
沖縄で探偵……? 待って、分からない。
「君と沖縄の海の見えるホテルで一夜を共にした時から、君のことが忘れられなかった。……だからまた、君に会いたいと思って君を探した」
そうだ、沖縄で私は彼と一夜を共にした。あの傷心旅行の日……私は彼に抱かれた。
沖縄に一人で気分を晴らすために来た旅行で、ナンパから助けてくれたのは彼だった。