【完結】秘密の子育てがバレたら、愛で包囲されました。〜その子の父親は、俺だろ?〜


 その次の週末、私は剛久さんと果琳と共に動物園へとやって来た。

「ほら果琳、動物園だよ」

「どーぶしゅえん!」

 動物園に来るなり、果琳は大喜びだ。

「果琳、あとで果琳の大好きなパンダさん、見に行こうね」

「パンダしゃん!」

 果琳はパンダが大好きだから、パンダに大喜びだ。

「果琳、まずはお猿さん見よっか」

 剛久さんは果琳の右手を繋ぐと、私に「由紀乃は果琳の左手、繋いでくれる?」と聞いてくる。
 私は「うん」と頷き、そのまま三人でゆっくりと歩き出す。

 果琳は初めての動物園にテンションが上がっていて、とても楽しそうだった。

「まーま!おうましゃん!」

「ねぇ、しまうまさんだねぇ」

 初めて見るしまうまに喜んでいる果琳を見て、剛久さんと私は幸せそうに笑っていた。

「まーま!おしゃるしゃん!」

「お猿さん、可愛いねぇ」

「お猿さん可愛いな、果琳」

 剛久さんのパパぶりは本当に素敵だった。本当に、果琳のパパだなって思えた。

「果琳、次はお待ちかねのパンダさん、見に行こっか」

「パンダしゃん!みう!」

「よーし、じゃあパンダさん見に行くか!」

 再び三人で手を繋ぎ、パンダさんの所へ歩き出す。
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