【完結】秘密の子育てがバレたら、愛で包囲されました。〜その子の父親は、俺だろ?〜
目が覚めた時、彼は隣にいなかった。ただホテルの鍵と一枚のメモだけが、ベッドサイドに残されていた。
「……いなくなっちゃったんだ」
まだ昨日の余韻の残るベッドで、私は彼の名前を聞けなかったことを後悔した。
あんなに気持ちよく抱いてくれた人は、初めてだった。
「……ありがとう、メガネのお兄さん」
名前が分からないから、そういう名前にしておこう。
そしてこの後、更なる後悔が私を襲うことになるなんて、この時は思ってもなかったーーー。