【完結】秘密の子育てがバレたら、愛で包囲されました。〜その子の父親は、俺だろ?〜


「由紀乃……ずっと君に触れたかった」

 優しく私を包み込む剛久さんの身体が熱くて、私まで火照りそうだった。

「ずっと……ずっとこうしたかった」

 囁くように呟かれ、私は鼓動が早くなるのが分かった。
 あの時の、あの夜のことを思い出した。

「剛久さん……大好き」

「俺も……大好きだ。愛してる」

 愛してると言われるのが、こんなに嬉しいものだったなんて知らなかった。 
 こんなに……こんなに誰かを愛おしいと思えるなんて、不思議だ。

「もう君を、離さない。……ずっとずっと、君のそばにいる。だから、もうどこにも行かないでくれ」

「……行かないよ、どこにも。ずっとあなたのそばにいる」

 その言葉の後、私たちは再び唇を重ねあった。 あの日の夜みたいに、甘い甘いキスをした。
 あの時の夜、情熱的に彼に抱かれた夜のことを思い出して、私は胸がうずいた。

「今夜は、君を抱きたい」

「私も……あなたに抱いてほしい」

 あの時の夜、彼に甘く濃密に抱かれた夜、私は確かに幸せだった。そして今も、幸せだ。

「遠慮はしないけど、いい?」

「……うん」

 私は剛久さんという新しい宝物を手に入れた。 私は彼に、この先もずっと愛される。




【完結】
< 47 / 47 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:63

この作品の感想を3つまで選択できます。

この作家の他の作品

表紙を見る
表紙を見る
【完結】俺様吸血鬼(バンパイア)に恋しました。

総文字数/99,903

恋愛(ラブコメ)329ページ

表紙を見る

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop