【完結】秘密の子育てがバレたら、愛で包囲されました。〜その子の父親は、俺だろ?〜
「由紀乃……ずっと君に触れたかった」
優しく私を包み込む剛久さんの身体が熱くて、私まで火照りそうだった。
「ずっと……ずっとこうしたかった」
囁くように呟かれ、私は鼓動が早くなるのが分かった。
あの時の、あの夜のことを思い出した。
「剛久さん……大好き」
「俺も……大好きだ。愛してる」
愛してると言われるのが、こんなに嬉しいものだったなんて知らなかった。
こんなに……こんなに誰かを愛おしいと思えるなんて、不思議だ。
「もう君を、離さない。……ずっとずっと、君のそばにいる。だから、もうどこにも行かないでくれ」
「……行かないよ、どこにも。ずっとあなたのそばにいる」
その言葉の後、私たちは再び唇を重ねあった。 あの日の夜みたいに、甘い甘いキスをした。
あの時の夜、情熱的に彼に抱かれた夜のことを思い出して、私は胸がうずいた。
「今夜は、君を抱きたい」
「私も……あなたに抱いてほしい」
あの時の夜、彼に甘く濃密に抱かれた夜、私は確かに幸せだった。そして今も、幸せだ。
「遠慮はしないけど、いい?」
「……うん」
私は剛久さんという新しい宝物を手に入れた。 私は彼に、この先もずっと愛される。
【完結】