地球が滅亡する夢を見た話
心臓がうるさい。
このドキドキは、キミの温もりを感じたせいか、それともキミとの距離が近すぎるせいか。
はたまた、さっきの破片がわたし目掛けて落下したその後の自分の姿を想像してしまったからか。
全部な気がする。
寒いのに熱くて、はやく世界の終わりを見たいのにこのままずっとキミの隣に居たくて、見たかった景色をもうすぐ見れるという興奮と、キミが隣に居るという安心が入り交じって、ぐちゃくちゃだ。
繋がれたままの手のひら。
もう大丈夫なのに、キミは離してくれない。
世界が終わろうとしている。
世界が終わる間際、わたしはキミの隣に立っている。
最後の最後に、わたしは素直になれるだろうか。
たったひとつ、キミに、ずっと隠していたこと。
もしかしたらキミは、気づいてるかもだけど。