秋恋 〜愛し君へ〜
彼女の私生活にとうとう足を踏み入れるのだ。胸が高鳴る。
鍵を抜き、ドアノブを回して玄関の扉を開けた。優しい香りが部屋の奥から漂ってくる。手探りで電気のスイッチをつけ、明かりをつけた。期待通りの清潔でキレイな部屋だった。入ってすぐの場所にあるキッチンには、調味料がお揃いの小瓶に入れられ整列し、水回りは丁寧に磨きあげられている。玄関から向かって正面には2人掛けのシンプルなソファー。その真向かいにローボードの上に置かれたテレビ、コンポがある。そしてソファーを仕切りにするように、あまり高さのないセミダブルタイプのベッドが置かれている。部屋全体が白をベースに統一されていた。
俺は彼女をベッドにそっと寝かせると、近くのコンビニまでダッシュした。冷却シート、ミネラルウォーター、レトルトのお粥を買い、またダッシュで部屋まで戻ってきた。
意識のない彼女のおでこにそっと冷却シートを貼った。そしてミネラルウォーターを冷やすために冷蔵庫を開けた。ここもまた隅々まで拭きあげられていて、きちんと整理整頓されていた。
俺は改めて部屋の中を見渡した。彼女の部屋に2人きり、昨日までの俺には妄想することしかできなかったことが、理由は何であれ紛れもなく現実となった。
俺はふとソファーの前に置かれているガラス製のテーブルに目をやった。そこにはスペードの形をした灰皿が置かれていた。俺の心を不安がよぎる。彼女はタバコを吸わない。彼女自身そう言っていた。友達が来た時のためだろうかと無理矢理考えてはみたものの、やっぱり不安は消え去らない。そんな気持ちのまま彼女の寝ているベッドの横に腰を下ろした。
鍵を抜き、ドアノブを回して玄関の扉を開けた。優しい香りが部屋の奥から漂ってくる。手探りで電気のスイッチをつけ、明かりをつけた。期待通りの清潔でキレイな部屋だった。入ってすぐの場所にあるキッチンには、調味料がお揃いの小瓶に入れられ整列し、水回りは丁寧に磨きあげられている。玄関から向かって正面には2人掛けのシンプルなソファー。その真向かいにローボードの上に置かれたテレビ、コンポがある。そしてソファーを仕切りにするように、あまり高さのないセミダブルタイプのベッドが置かれている。部屋全体が白をベースに統一されていた。
俺は彼女をベッドにそっと寝かせると、近くのコンビニまでダッシュした。冷却シート、ミネラルウォーター、レトルトのお粥を買い、またダッシュで部屋まで戻ってきた。
意識のない彼女のおでこにそっと冷却シートを貼った。そしてミネラルウォーターを冷やすために冷蔵庫を開けた。ここもまた隅々まで拭きあげられていて、きちんと整理整頓されていた。
俺は改めて部屋の中を見渡した。彼女の部屋に2人きり、昨日までの俺には妄想することしかできなかったことが、理由は何であれ紛れもなく現実となった。
俺はふとソファーの前に置かれているガラス製のテーブルに目をやった。そこにはスペードの形をした灰皿が置かれていた。俺の心を不安がよぎる。彼女はタバコを吸わない。彼女自身そう言っていた。友達が来た時のためだろうかと無理矢理考えてはみたものの、やっぱり不安は消え去らない。そんな気持ちのまま彼女の寝ているベッドの横に腰を下ろした。