秋恋 〜愛し君へ〜
「私…」
新入社員が遠慮がちに口を開いた。
「私、2Hさんって凄くかっこ良くて仕事もできるけど、冷たくて怖い人だと思ってました。すみません、生意気言って」
「冷たいて俺もかいな」
「日高さんはそうじゃないんですけど…」
皆の視線が俺に集中する。
「お、俺?」
「せや、お前や。お前がイメージ下げとんねん、2Hの!」
「な、なんだよ!」
「秋さん、俺はわかってます。決して冷たいんじゃないんですよね。ただ冷めてるってだけですよね」
「せやせや、冷めとんねん。秋ちゃん笑顔笑顔」
「それってサービス業失格ってことじゃねーかよ」
「そうじゃないんですよ。接客の時はマジイイ顔してますもん」
「そうよね。凄くイイ顔してるわ。私がお客さんになりたいもの」樹が目を輝かせている。
「私もーっ」
舞子が手を挙げる。ヒロシも新入社員も。
「僕もーっ」野添も
「俺もやぁ」勇次も
「お前らおちょっくってるだろ。ハイハイ、わかったから、誰だよ次投げるの」
俺は話を断ち切った。
「お前や」
「あ、俺か」
それからバカ話をしながらもうワンゲームやった。皆笑っていた。
ゲームを終え、建物の外まで出てきた時、勇次が顔をしかめた。
「腹減ったなぁ」
「はい!俺も腹減りました」
「ほな、なんか食いにでも行こかぁ。今日は俺の奢りや」
「マジで?お前太っ腹だなぁ。何食わしてくれんだよ」
「はぁ?誰がお前に奢る言うた」
「なんだよ」
「後輩ちゃんオンリーや、あ、野添もな」
「えーっ、僕もいいの?やったぁ」
「野添は同期だろうよ」
「野添は別や。お前の恩人やしなぁ」
「お前、昔のこと持ち出すなよ。ケチ!」
「ケチで結構!お前は樹さんに奢ってもらえや」
「ふざけんなよ」
「ふざけとらんわい。ええですやろぉ樹さん」
「え、ええ勿論」
「ほな、この無愛想よろしゅう頼んます」
「勇次!」
「なんならお前が奢ったれ。男やさかいに」
「おーおー、言われなくてもそうしますよ」
「そかぁ、ほな、俺らは行くでぇ、さいなら」
勇次は5人を連れてネオン街に消えて行った。
新入社員が遠慮がちに口を開いた。
「私、2Hさんって凄くかっこ良くて仕事もできるけど、冷たくて怖い人だと思ってました。すみません、生意気言って」
「冷たいて俺もかいな」
「日高さんはそうじゃないんですけど…」
皆の視線が俺に集中する。
「お、俺?」
「せや、お前や。お前がイメージ下げとんねん、2Hの!」
「な、なんだよ!」
「秋さん、俺はわかってます。決して冷たいんじゃないんですよね。ただ冷めてるってだけですよね」
「せやせや、冷めとんねん。秋ちゃん笑顔笑顔」
「それってサービス業失格ってことじゃねーかよ」
「そうじゃないんですよ。接客の時はマジイイ顔してますもん」
「そうよね。凄くイイ顔してるわ。私がお客さんになりたいもの」樹が目を輝かせている。
「私もーっ」
舞子が手を挙げる。ヒロシも新入社員も。
「僕もーっ」野添も
「俺もやぁ」勇次も
「お前らおちょっくってるだろ。ハイハイ、わかったから、誰だよ次投げるの」
俺は話を断ち切った。
「お前や」
「あ、俺か」
それからバカ話をしながらもうワンゲームやった。皆笑っていた。
ゲームを終え、建物の外まで出てきた時、勇次が顔をしかめた。
「腹減ったなぁ」
「はい!俺も腹減りました」
「ほな、なんか食いにでも行こかぁ。今日は俺の奢りや」
「マジで?お前太っ腹だなぁ。何食わしてくれんだよ」
「はぁ?誰がお前に奢る言うた」
「なんだよ」
「後輩ちゃんオンリーや、あ、野添もな」
「えーっ、僕もいいの?やったぁ」
「野添は同期だろうよ」
「野添は別や。お前の恩人やしなぁ」
「お前、昔のこと持ち出すなよ。ケチ!」
「ケチで結構!お前は樹さんに奢ってもらえや」
「ふざけんなよ」
「ふざけとらんわい。ええですやろぉ樹さん」
「え、ええ勿論」
「ほな、この無愛想よろしゅう頼んます」
「勇次!」
「なんならお前が奢ったれ。男やさかいに」
「おーおー、言われなくてもそうしますよ」
「そかぁ、ほな、俺らは行くでぇ、さいなら」
勇次は5人を連れてネオン街に消えて行った。