ねぇ、放さないよ?
残業から帰ると、バスタオル一枚姿の有愛がいた。

完全な不意打ちの煽りに、僕の劣情が煽られた。


ソファに座る僕の足元に土下座をして謝る、有愛。

可愛い…
可愛すぎる……!

あぁ、このまま……
押し倒したい。


僕は冷静に微笑み言った。

「もういいよ!
……………ただ、忘れないでね?」
「え………」



「僕も……“男”だってこと」


封印を解いたのは、有愛だ。

もう、無理だ。

我慢なんて出来ない。





僕の中の必死に保っていた理性は、この時崩壊した━━━━━


そんな時だった━━━━━

有愛を久しぶりにデートに誘い、帰りの車内。


「お兄さんが、恋人だったら良かったな……」


どうして有愛は、僕を煽るのがこんなにも上手いのだろう。


こんな“告白”されたら、もう……………




そうなると、本当に美里愛が邪魔でしかたがない。



よし!消すか!


僕はある人物に連絡した。

“桜河 美里愛を、殺して?”


その人物は、僕の高校の時の先輩。
当時、全生徒を牛耳っていた男だ。

でも、僕からすればただのチンピラ。
能力も何もない、クズ。
頭を使えば、楽に落とせた。

僕は当時、そいつを地獄に落としひれ伏させたのだ。
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