ねぇ、放さないよ?
「美里愛の為だよ」
「え?お兄さん?」
「美里愛の為にも、元気出さなきゃ!
美里愛が悲しむ」
「お兄さん…
……………そうだよね…!」
「ね?ありちゃん、笑って!」
微笑む玄琉に、有愛もつられるように微笑んだ。
「━━━━━ありちゃん」
「ん?」
「突然だけど、引っ越さない?」
「………」
「ありちゃん?固まってる」
「え?え?引っ越すの?」
「ここには、たった一年だけだけど……美里愛との思い出がある。
美里愛の為に前を向くには、心機一転した方がいいんじゃないかなって!」
「う、うん」
“早速、部屋を見に行こう”
そう言われ、玄琉の運転する車に乗っている有愛。
運転する玄琉の横顔を見つめた。
この人は、お姉ちゃんの旦那さん。
しかも、お姉ちゃんは亡くなったばかりだ。
わかっている。
わかっているのに…………
どこか……
嬉しい━━━━━━━
(私って、こんな………性格悪かったっけ?
最低……!)
「━━━━━こちらです」
「凄い部屋…」
「ん。やっぱ、いいな!」
「え?お兄さん?」
「実はさ。ずっと目はつけてたんだ、ここ。
ありちゃん、ここでもいい?」
「私は、何処でも……
あ、でも!」
「ん?」
「ここ…家賃……」
「フフ…気にしないで?
言ったよね?
ありちゃんの為に、何でもしてあげたいって!」
そして玄琉の言われるまま、引っ越した有愛。
目まぐるしく時が過ぎ、気づけば三ヶ月経っていた。
錯覚しそうになる━━━━━━━
玄琉とは、義理の兄妹だ。
なのに、まるで新婚夫婦みたいなのだ。
朝起きると、必ずベッド脇に玄琉が腰かけていて、笑顔で見つめている。
「おはよ、ありちゃん!」
「お、おはよう…/////
毎日、恥ずかしいから寝顔見ないで!」
「嫌だよ(笑)ありちゃん、可愛いんだもん!
見てて癒される!」
「私は可愛くなんか……
お姉ちゃんと比べたら、余計に━━━━━」
「ありちゃん!!」
「え?」
「それ、言わない約束でしょ?
ありちゃんは、可愛いよ!スッゴく可愛い!
…………それに、美里愛の話はやめろよ…
………せっかく、いなくなったのに……」
「え………今…なんて…?」
「え?お兄さん?」
「美里愛の為にも、元気出さなきゃ!
美里愛が悲しむ」
「お兄さん…
……………そうだよね…!」
「ね?ありちゃん、笑って!」
微笑む玄琉に、有愛もつられるように微笑んだ。
「━━━━━ありちゃん」
「ん?」
「突然だけど、引っ越さない?」
「………」
「ありちゃん?固まってる」
「え?え?引っ越すの?」
「ここには、たった一年だけだけど……美里愛との思い出がある。
美里愛の為に前を向くには、心機一転した方がいいんじゃないかなって!」
「う、うん」
“早速、部屋を見に行こう”
そう言われ、玄琉の運転する車に乗っている有愛。
運転する玄琉の横顔を見つめた。
この人は、お姉ちゃんの旦那さん。
しかも、お姉ちゃんは亡くなったばかりだ。
わかっている。
わかっているのに…………
どこか……
嬉しい━━━━━━━
(私って、こんな………性格悪かったっけ?
最低……!)
「━━━━━こちらです」
「凄い部屋…」
「ん。やっぱ、いいな!」
「え?お兄さん?」
「実はさ。ずっと目はつけてたんだ、ここ。
ありちゃん、ここでもいい?」
「私は、何処でも……
あ、でも!」
「ん?」
「ここ…家賃……」
「フフ…気にしないで?
言ったよね?
ありちゃんの為に、何でもしてあげたいって!」
そして玄琉の言われるまま、引っ越した有愛。
目まぐるしく時が過ぎ、気づけば三ヶ月経っていた。
錯覚しそうになる━━━━━━━
玄琉とは、義理の兄妹だ。
なのに、まるで新婚夫婦みたいなのだ。
朝起きると、必ずベッド脇に玄琉が腰かけていて、笑顔で見つめている。
「おはよ、ありちゃん!」
「お、おはよう…/////
毎日、恥ずかしいから寝顔見ないで!」
「嫌だよ(笑)ありちゃん、可愛いんだもん!
見てて癒される!」
「私は可愛くなんか……
お姉ちゃんと比べたら、余計に━━━━━」
「ありちゃん!!」
「え?」
「それ、言わない約束でしょ?
ありちゃんは、可愛いよ!スッゴく可愛い!
…………それに、美里愛の話はやめろよ…
………せっかく、いなくなったのに……」
「え………今…なんて…?」