私たちの物語に、花を添えて
いつか、願いが叶うなら
「…………違う」
ペンを持つ手に、思わず力が入る。目の前にあるパソコンに映し出されているのは、私が描いたイラスト。
「……何で、何でうまくいかないんだ……」
ペンを放り投げて、私は唇を噛み締める。
「こんな絵じゃ、ダメだ……」
そう呟いてから、私はパソコンの電源を落とすとゆっくりと新しい学校へ行く準備を始めた。
今日は、私がこれから通うことになる高校の入学式。
新しい制服に腕を通して、新しいカバンを持って。
「お母さん、お父さん……行ってきます」
部屋にある写真に映る今はいない両親に挨拶をして、私は部屋を出る。
「絵美(えみ)、今日は入学式だったよね?ごめんね。私、今日は仕事だから入学式に行けなくて……」
「ううん。お姉ちゃんも、仕事が大変なんでしょ?私は、気にしてないから。頑張ってきてね」
私と2人で暮らしてる5歳年上の姉にそう言って、私は家を出た。
2年前、私の両親は不慮の事故で他界した。それから、お姉ちゃんは必死で私の面倒を見てくれてる。
私は少しでもお姉ちゃんの役に立ちたくて、趣味だったイラストで少しでも稼ごうって思ってSNSにイラストを投稿したりしてるんだ。
それを繰り返すうちに、いつしかイラストレーターになりたいと思うようになった。
ペンを持つ手に、思わず力が入る。目の前にあるパソコンに映し出されているのは、私が描いたイラスト。
「……何で、何でうまくいかないんだ……」
ペンを放り投げて、私は唇を噛み締める。
「こんな絵じゃ、ダメだ……」
そう呟いてから、私はパソコンの電源を落とすとゆっくりと新しい学校へ行く準備を始めた。
今日は、私がこれから通うことになる高校の入学式。
新しい制服に腕を通して、新しいカバンを持って。
「お母さん、お父さん……行ってきます」
部屋にある写真に映る今はいない両親に挨拶をして、私は部屋を出る。
「絵美(えみ)、今日は入学式だったよね?ごめんね。私、今日は仕事だから入学式に行けなくて……」
「ううん。お姉ちゃんも、仕事が大変なんでしょ?私は、気にしてないから。頑張ってきてね」
私と2人で暮らしてる5歳年上の姉にそう言って、私は家を出た。
2年前、私の両親は不慮の事故で他界した。それから、お姉ちゃんは必死で私の面倒を見てくれてる。
私は少しでもお姉ちゃんの役に立ちたくて、趣味だったイラストで少しでも稼ごうって思ってSNSにイラストを投稿したりしてるんだ。
それを繰り返すうちに、いつしかイラストレーターになりたいと思うようになった。