~月のような君と~
父親
「気持ちィィよ⋯⋯華。」
あー。気持ち悪いな
私を呼ぶ声
耳元で聞こえる吐息
嫌な肌の感触
ベッドが軋む音
痛い…
私⋯なんで生きてんだっけ…
今、私を抱いて汗をかきながら感じてる男
私の父親。
父親って言っても本当の父親じゃない
離婚して、すぐ母が連れて来た男がこの男
「お母さん、再婚する事になったから」
って嬉しそうに私達に言って来た母の一言が
私の人生をドン底まで突き落とした
再婚自体は母の好きにしたらいいからなにも言わなかったけど
再婚して1年くらい経った頃かな…
酔っ払った父親と家で2人きりの時に
押し倒されてから
私は笑えなくなった