~月のような君と~
辛かった
「皆、聞いて欲しいの。」
皆は一瞬、戸惑った顔をした
でも私は話を続けた。
「私ね、ずっと父親に抱かれてたの。咲を守る為に私、抵抗しなかったんだ。何回も死にたいって思った。自分が凄く汚い事が嫌だった。洗っても洗っても汚れが落ちないの‥」
皆、私を見てる。
「心はもう死んでた‥。辛かった。怖くて震えて‥私は笑えなくなった。でも‥‥皆に出会って生きたいって思うようになったの。」
私が話してる間、香織はずっと手を握ってくれた。
「助けて欲しいって思っちゃたんだ。でも言えなくて‥私が逃げたら咲がって思うと助けを求めるなんてできなかった‥。」
「華‥‥。」
「だから嘘ばかりついちゃって、本当の事言えなかった。助けに来てくれてありがとう‥‥出会えて本当に良かったっ。」
話終わる頃、私は泣いていた。