~月のような君と~

あんた、生きてんの?







もうすぐ家に着いちゃうな。



咲の事は心配だけど、帰りたくない。



あの家は私にとって地獄。




帰りたくない。

でも、咲をほっとく訳にはいかない。



私はお姉ちゃんだから、

お姉ちゃんの私が我慢しなきゃ‥


咲を守るって決めたんだ


感情を殺して、父親の言う通りに‥‥








「笑わねーのな」






「え?」





「魁斗とかが面白い事したりしても、あんた一切笑わねーの」



「そうですかね、そんな事ないと思いますけど。」



















「あんた、生きてんの?」


















は?



生きてんの?ってなに。





「心の話だよ‥‥生きてんの?」










「失礼ですね。‥‥生きてますよ。そこ左に曲がったらすぐなんで、ここで大丈夫です、じゃあ。」



「は?おい、待てよ!」


< 17 / 165 >

この作品をシェア

pagetop