~月のような君と~
みんなも目を見開いて私を見てる
「え?華?帰りたくないって、どーゆー…」
「泊まってけば?」
香織の話を遮って、朔夜さんがそう言った
「泊まるって…?」
「ここに」
ここに泊まる?寝る所あるのかな?
そもそもここは、大事な場所なんじゃ…
「え!いいじゃんいいじゃん!!今日は俺の誕生日会って事だしさ!皆で朝まで騒ごうぜ!!」
「そうだね、それもいいね」
いいのかな…?
じゃあ、そうしようかな。
明日、父親には嘘をつこう…。
咲が危ない目に合わないように。
「華…?帰りたくないってどうしたの?なんかあった?」
「ううん、なにもないよ。ただもうちょっと皆と居たいなって。」
この言葉は嘘じゃない。
ここに居たい。
皆といると落ち着くんだ。
「そっか。じゃあ私も泊まっちゃお!」