~月のような君と~
歩き出して10分は経った
その間、私達は一言も話していない
でも、朔夜さんはなにも言わないけど
歩くペースを私に合わせてくれてる。
言葉はキツイけど、優しいな。
「親と仲良くねぇの?」
「え?」
「まだ会って3日目とかだけど、なんとなく見てたらそーなんかなって思って」
そっか。
私達まだ初めて会ってから3日しか経ってないんだ
この3日間で色々あったな。
「いえ、仲良いですよ。」
嘘ではない。
お母さんと咲とは仲は良いし。
「ここ左に曲がったらすぐ家につくんだっけ?今日は走るなよ。家まで送ってくから」
「走らないですよ。」
だってまだ、もう少し一緒に居たいから。