~月のような君と~

現実






ガチャ






朔夜さんはちゃんと、家の前まで送ってくれた


帰り際、(またな) って言ってたけど

また会えるのかな


なんて、ちょっと思ったりした。








「どこ行ってたんだ、華。」




!!






父親…。


そうだ、まだお母さん達帰って来てないよね。

なんだか、気が緩んでた。





「あ、」

「真っ直ぐ帰って来いと言ったはずだ。真っ直ぐ帰ってくるどころか、朝帰りとは。…逃げたと思っていいのか?」




来た。

やっぱり言われると思ってた。


「ごめん。逃げてないよ。学校終わって帰ってたら香織がキツそうで、家に誰も居ないって言うから看病してたの。そしたら私も寝ちゃってて。」



「嘘じゃないだろうな?」




「…嘘じゃないよ。ごめんなさい。」

「今回は許そう。いつでも2人になる時間はあるしな。だが次は許さないからな?」



「うん…。」



現実だ…。



さっきまでは夢の中にいたって事?







父親は私を引き寄せてキスをしてきた。



これからまた父親の部屋に行くんだって思った…








「今はこれで終わりにするよ。お母さん達がもう帰って来てるってさっき連絡があったんだ。」






良かった…
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