~月のような君と~

素直





私はそっと朔夜の隣に座った


別に、朔夜の隣に座ったのは無意識なはずだったんだけど…








「は?なに、こんなに座るとこあんのに隣かよ」








「え!?あ、ごめん。全然考えてなかった。」






ちょっと恥ずかしくなっちゃった。


移動しよう。









!?



「え、なに。」




「別にどけとか言ってねぇよ」




私の腕を掴んだ朔夜はそう言って

私をまた座らせた。







「浴衣」


「え?」





「浴衣…見てやろうと思ってたのに」



そうだった

私、花火大会行ってないんだ。


「なにそれ。似合わないって言ってた癖に」



「似合わないとは言ってねぇよ。興奮しねぇって言ったの」


「一緒みたいなもんじゃん!」



「ちげぇよ!他の奴に興奮されたら俺が困んだろーが」







え?


どういう事…


「なにそれ、意味わかんない」


「別に分かんなくていいよ、今は」




なに言ってんだろ

変なの。
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