君と白玉フラッペを
文化祭の話し合い
「学級委員から話があるんだったな?」

「はい。文化祭の出し物について」

「よし、じゃあ前に出て」

俺と雅は立ち上がり、黒板の前に立った。



ここ、聖堂館学園はカトリックミッションスクール。幼小中高とエスカレーター式に上がることが出来る一貫校だ。
在校生の多くは裕福な家庭で育った子女ばかり。

もう1人の学級委員である長谷川雅(はせがわみやび)とは、幼稚園の頃からの幼馴染である。

しかし、同じクラスになるのは今回、中3になって初めての事だった。

俺、坂上聖(さかのうえしょう)は、三人兄弟の長子で下に弟と、歳の離れた妹がいる。
そのせいか、自然と同学年の中でも兄貴的な立場で、毎年のように学級委員を引き受けていた。

それは雅も全く同じで、下に妹と歳の離れた弟がいるため、姉御気質で責任感があり、毎年学級委員を任せられていた。

お互い学級委員という役割には慣れていたが、2人で組むのはこの中3が初めての事だった。

ちなみに、男気ジャンケンで勝った雅が正学級委員で、負けた俺が副学級委員だ。
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