君と白玉フラッペを
雅と離れたくない。
その想いが膨れ上がって迎えた卒業式。

俺は答辞を読み終え、教室に戻る列に入った。
個々に話しながら進む列の中、雅が話しかけてきた。

「聖、お疲れ様。答辞良かったよ!」

「雅もお疲れ様」

「……ねぇ、私達、結構良いコンビだったよね?」

「あ、ああ……そうだな」

今だ。
今しかない。
気持ちを伝えろ!

「文化祭、楽しかったし、聖がいっぱい助けてくれたから……嬉しかったなー」

「雅……」

「愛ちゃんの話も、誠の話も、聞いてて楽しかったし、ほっこりしたし……もっと聞きたかった……」

校舎と校舎の切れ目が近づく。
俺は一瞬の隙で、誰もいないグランドに雅を引っ張り出した。
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